Runningと読書の備忘ログ

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科学的な適職 鈴木祐

特に転職とかは考えていなかったけど、職場の先輩からの紹介で読んだ本。確かに「へー。なるほど。」の部分が多く良書でした。鈴木祐さんの本はハズレがありませんね。

(抜粋)

・「適職」の定義は、「あなたの幸福が最大化される仕事」

→すべてのゴールは「幸せ」を基準にすべき。

孔子が言った「自分の愛することを仕事にすれば、生涯で1日たりとも働かなくて済む」→ただ、なにが好きかはわからない。やりながら好きになっていく。やればやるほど好きになっていく。

・次のような事実。

◉いまの仕事に対する情熱の量は、前の週に注いだ努力の量に比例する。

◉過去に注いできた努力の量が多くなるほど、現時点での情熱の量も増加。

→だから後先考えずに目の前のことに全集中する。そしたらどんどん楽しくなってくるはずだから。

・グロウス・パッションを持つ人は、たとえ興味がないものごとにも熱心に取り組むことができる、という事実。「情熱は何かをやっているうちに生まれてくるものだ」との 思いが強い被験者ほど、難しい論文を最後まで読みとおす確率が高かった。当然の話で、「情熱は自分のなかに眠っている」と考えていれば、少し気に食わない作業なだけでも「これは違う、自分には合わない」と思いやすくなり、そのぶんだけ簡単に心が折れてしまいう。他方で「情熱は自ら生み出すものだ」と考えていれば、最初のうちは困難に思えた作業に対しても「もう少し続ければ別の可能性が見えるかもしれない……」 のような感覚がわき、ちょっとのトラブルにも 負けずに取り組む。

・「20 代の頃より10倍金持ちになったと言う60 代の人間を見つける のは簡単だが、そのうちの誰もが10 倍幸せになったとは言わない」はず。年収アップだけを追いかける 人生は、どうしても費用対効果が低くなってしまう。

・組織内のランクが高い人ほど幸福なのは、ランクが低い人よりもストレスの張りを調整しやすいから。当然ながら、会社で上の地位に就く人ほど仕事の裁量権が増え、作業 を自由にコントロールできるようになる。仕事が難しいと思っても概ね自分の好きなペースで行えるし、無理をして嫌な人と付き合わねばならないリスクも減る。ところが、 地位が低い人は好きなように締め切りを動かせず、仕事の内容を自分で選ぶわけにもいきません。コントロールの範囲が狭いぶんだけストレスも調整できず、結果として幸福 度は下がる。「昇進」といえばまずは給料アップのメリットが頭に浮かび ます が、実際にあなたの幸福度を左右するのは裁量権の方である。

裁量権を得るための出世。

・悪いストレスが免疫システムの働きを狂わせて脳の働きまで低下させるのに対し 、良いストレスは仕事に取り組むモチベーションを高め、身体の疲れも取り除く働きがある。

 

・「仕事の幸福度を決める7つの徳目」

①自由:その仕事に裁量権はあるか?

②達成:前に進んでいる感覚はあるか?

③焦点:自分のモチベーションに合っているか?

④明確:なすべきことやビジョン、評価軸はハッキリしているか?

⑤多様:作業の内容にバリエーションはあるか?

⑥仲間:組織内に助けてくれる友人はいるか?

⑦貢献:どれだけ世の中の役に立っているか?

これらの要素を満たさない仕事は、どれだけ子供のころから夢見た職業だろうが、誰からも憧れる職業だろうが、最終的な幸福度は上がらない。

逆に言えばこれらの要素さえ揃っていれば幸せに仕事ができるということである。

マイケル・フェルプスは、試合前にいつも同じ行動を取ることで有名だった。レース2時間前にストレッチで全身をほぐし、それからプールで45分のアップを行う。あとは本番までヒップホップを聞いて過ごすのである。

・一流のアスリートほど「今週はフォームの改善を目指し、次の週は筋力アップに集中する」といったサブゴールを定め、1周間ごとに細かく達成感を積み重ねている。

・給料の多さや仕事の楽しさなどの要因とは関係なく、社内に良い友人がいるだけでも人生が幸福になる。その際に友人を選ぶポイントは「自分と似ている人を探す」ことである。人間、自分と似たような人を好きになる傾向がある。俗にいう「類似性効果」と呼ばれる心理減少で、相手との考え方や性格の近似はもちろん、外見やファッション、文化的背景など、どんな要素でも自分と似ていれば好感度がます。適職を探す時は「仲良くなれそうな人がいるか?」という観点を忘れないように。

→職場に仲間を作るのも悪くない。

アメリカで調査した満足度の高い職業トップ5

①聖職者②理学療法士③消防士④教育関係者⑤画家・彫刻家

共通点は他人を気遣い、他人に新たな知見を伝え、他人の人生を守るという要素を持っている。

・タスク重要性=その仕事がどれだけ他人の生活に影響を与えられるか。

・ただ身を任せて淡々と目の前のことに集中する。

 

科学的な適職

科学的な適職