Runningと読書の備忘ログ

ランニングと読書の記事を掲載します。

住まいの家族学 外山知徳

住環境を考える機会が多くなりました。この本は昭和60年に発行された本で古い本ですが示唆に富んだ内容が多い本でした。

(抜粋)

・個室がなくても、自らの創意工夫で個室なんていくらでも作れる。トイレ、浴室、漫画喫茶や喫茶店等、自分の考え次第でいくらでも個室になる。むしろ、個室がないより個室があってもこもれない人間の方が問題である。

・何事も無理強いしてはならない。無理は続かないから。

・小学生になる前にたくましいテリトリー意識を形成させてあげたい。子ども同士のおもちゃの取り合い等ケンカの場数を踏ませることも大切。親の監視下に置かせ過ぎるのも問題で、最初の環境提供は干渉する必要があるが、その後は子どもの自由にしてあげる。

・遊び道具は子どもの宝。これらを自分で片付け、整理させる習慣がないと学校の机を綺麗にできない等の問題が生じてくる。自分のコーナーを管理できないということは、自分で自分の拠点を確立できないということになる。

・子どもが小学校高学年から中学生にもなると、自分の部屋を欲しがるようになる。親の目が煩わしくなり、自立に向けた準備を始める。この欲求にある程度は答えてあげる必要がある。ただし、それが個室を与えるという短略的な答えでなくていい。家具で仕切られて死角をつくれば十分いいのかもしれない。

・個室がほしいは「親の目から逃れたい」という願望と同時に「親に注目されたい」という願望も隠れている。

・親の都合じゃなくて、子どもの本心をみてあげるのが親の務め。

・第一反抗期、第2反抗期に差し掛かったことを親として喜ぶ。言いなりでいてくれることを喜ぶのではなく、ちゃんと反抗してくれることを喜ぶ。

・車の普及が様々な事故が多発しているが、それは便利さ故の結果である。現代も座りすぎやスマホの普及等による自律神経の乱れなどが起きている。

・一般的に言って、むやみに大きな家を求めない。住居に関しては大は小を兼ねない。大きければ建築費がかさむだけでなく、維持するのにも経費や労力が必要。これらを怠ったときに家は空虚になり、家が空虚になれば家族も空虚になる。

・食事をするときは、南側の明るい部屋でするようにする。