Runningと読書の備忘ログ

ランニングと読書の記事を掲載します。

終わった人(小説) 内館 牧子

実家に帰った際にたまたまリビングに置いてあって手に取った本。少し読んだだけで、すごく読みやすくて引き込まれるものがありました。普段あまり小説は読みませんがこういう小説を読むと小説のおもしろさに気付くことができます。定年退職者へのメッセージが豊富に盛り込まれており「終わった人」も「終わってない人」も夫婦で読むことをおススメする本です。

(エッセンス)

・立派に家族を養い、尽くす。一家の主として家族の誰一人として泣かせることなく、路頭に迷わすこともなく、家族全員を守り抜くことはどんな仕事よりも大きいこと。

 ただ、それだけか?その最重要事項だけ達成したのみか?社会になんの影響を及ぼすこともなく、家族だけを守って生き、細々と終わっていく小物感。言うならばその他大勢で終わっていく人生は寂しくないか?

・定年になった男は家庭に戻るか趣味に走るしかない。早く腹をくくった方がいい。いつまでもしがみつかない。

・人は死ぬまで、誇りを持って生きられる道を探さなくてはならない。

・年齢と共にそれまで当たり前だったことが当たり前でなくなる。

 親、伴侶、友人、知人、仕事、体力、運動能力、記憶力、性欲、食欲、出世欲、そして男として女としてのアピール力。

→今がずっと続くと思わない。今を大事にする。そして衰えを理解して抗うとともに受け入れるが決して諦めることはない。今できること、今だからできることをやる。

(まとめ)

母親がお姉さんから借りて読んだ本らしいですが、ぜひ父親にも読んでほしい本です(笑)

終わった人

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