Runningと読書の備忘ログ

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映画「JOKER」 感想

映画は大好きで月に1本以上(多いときは3~4本)は見ます。観て、感動して、忘れる。ではもったいないので一度備忘録としてこのブログにもアップします。

 想像していたよりも骨太で色々と考えさせられる映画でした。ネタバレを含むので映画の内容を知りたくない方は読まないでください。

(以下、ネタバレあり)

 結局のところ「JOKER」は3人の富裕層と自分を騙し続けた1人の母親、元同僚1名と有名司会者1名の6人の命を奪った殺人者であることに変わりはない。しかし、いずれもJOKERなりの正義に基づいた殺人であり、同情の余地も少なからずあるとは思う。ただ、有名司会者の最期の言葉にあるように自分が正しいと思ったのなら人を殺してもいいのかという言葉が全てで殺人は許される行為ではない。この辺の話は以前、池田晶子さんの「14歳からの哲学」でも読んだことがあるが、難しくデリケートな議題だと思う。

 さて、このJOKERの一連の行為の影響で街では暴動が起き、富裕層や警官への攻撃も劇中にはあった。現在も香港でデモが行われているが正直自分はデモを行う人たちの気持ちを考えたこともなかった。この映画を観ながら初めてそのことに対して思いが込み上げてきて、「デモは政治や法律がオカシな方向に向かわないために必要不可欠な時もある。」と思った。しかし、同時にデモが暴徒化して人の命を奪うことはあってはならない。というのが率直な僕の感想です。

 この主人公の「JOKER」見てて思ったのが病気(突然、笑いだしてその笑いが止まらない。奇妙に思われる)を克服して、健全な生活を送れればこんな結末にならなかったのでないかと思った。しっかり早寝早起きして、朝日を浴びながら少し運動して、日中は仕事をする。この当たり前のことができないのは政治のせいかも知れないけどそれでも自分でどうにかできる部分はあるはず、街や電車で殴る蹴るの暴行なんて受けたことのない平和な人間だからこんなのん気な考え方ができるのかもしれないけど、この当たり前に感謝しながら明日も楽しんで頑張っていきたい。

 最後に、このような暗くてショッキングな映画は劇中や終わった後は少しネガティブになりますがその分、幸せな今に感謝できるいいきっかけにもなります。楽しい映画が好きな人にはおススメしませんが心理描写や考えさせられる系の映画が好きな人にはおススメです。

 

Joker (Original Soundtrack)

Joker (Original Soundtrack)