Runningと読書の備忘ログ

ランニングと読書の記事を掲載します。

走ることについて語るときに僕の語ること 村上春樹

ランナー必読の書。ランニングを種哲学的に考えた本であるともいえる。おススメの本です。

(抜粋)

・「健康法を語らない」というのも紳士の条件。

・「ああ、きつい、もう駄目だ」と思ったとしても、「きつい」というのは避けようがない事実だが、「もう駄目だ」かどうかはあくまで本人の裁量に委ねられている。この言葉は、マラソンという競技のいちばん大事な部分を簡潔に要約した言葉。

・腹が立ったらその分自分にあたればいい。悔しい思いをしたそのぶん自分を磨けばいい。そう考えて生きると得できる。

・忙しいという理由で走るのをやめない。もし、忙しいという理由だけで走るのをやめたら一生走れなくなる。走り続けるための理由はほんの少しの理由しかないけど、走るのをやめるための理由なら大型トラックいっぱい分ある。だから、自分でできるのはその「ほんの少しの理由」をひとつひとつ大事に磨き続けることだけだ。暇があれば、せっせとくまなく磨き続けること。

・「健康のために走っているというよりかは、むしろ、長生きしなくてもいいから生きているうちは十二分に楽しんで走りたいという願望の方が強い。

・身体の各部を懸命に説き伏せる。励まし、すがり、おだて、叱りつけ、鼓舞する。あと少しなんだ。ここはなんとか堪えて頑張ってくれ、と。

・足を引き上げる力は自転車によっても培われる。

・結果がよかろうと悪かろうと努力した事実は残る。効能があろうがなかろうが、効率がよかろうが悪かろうが結局は目には見えない(しかし心では感じられる)何かが一番大事。そして往々にして効率の悪い営為を通してしか獲得できないものがある。たとえむなしい行為であったとしても、それは決して愚かな行為ではない。

・走る目的は忘れない。目標のために今日も明日も走り続ける。

(あとがき)

ね、読みたくなったでしょ?

 

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)